第九話 長野 歴史の間

本陣 岩波家

写真提供：本陣 岩波家

本陣は、大名や公家、文人たちが滞在した特別な宿。
諏訪大社の門前町として栄えた下諏訪では、 江戸時代に旅人を迎えた本陣 岩波家が、今もなおその歴史を伝えています。行き交う人々の心身を癒したこの地に着想を得て、本陣の静謐な空気感を纏う一室を設えました。

本陣 岩波家の庭に息づく、当主の美意識

本陣 岩波家の庭は、日本庭園100選にも選ばれた名庭。その代々継がれてきた名庭を、継ぐ大切さを伝える「枯吹盆栽(KABUKU BONSAI)」にて表現しました。

当主が長年大切に育て、手を叩くと弧を描いて寄ってくる鯉たちーその風雅な光景を蒔絵(まきえ)の技術を用いて、漆の艶やかな輝きで映し出しました。

灯りと景色に包まれる、静かな癒し

和紙から透ける柔らかな光が、静かに空間を包み込む。岩波家の家紋があしらわれた提灯が、旅人であるあなたをあたたかく迎えます。

下諏訪の歴史を感じながら、職人の手仕事に囲まれて、心身ともにリラックスしたひとときをお過ごしくださいませ。