BOOK 書籍『和える』
和える - aeru - 伝統産業を子どもにつなぐ25歳女性起業家
和える代表矢島里佳の幼少期から、和えるを創業するまでの物語。
当時19歳の矢島が職人さんとなぜ出会い、
なぜ大学4年生で和えるを生み出すことになったのか、
和えるにかける想いを一冊の本にまとめました。
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プロローグ
2012年12月、起業して2年目の冬。
最悪の状況に陥っていました。資金が底をついてしまったのです。私が大学4年生だった2011年3月、
子どもたちに日本の伝統をつなぐために立ち上げた「株式会社 和える」。
現代の感性にあったデザインや、機能性を追求しながら、伝統産業品で育児用品を作るという、それまで誰もやっていなかった新しい市場の開拓を始めて間もなくの出来事でした。 -
第一章 伝統産業に恋して
18歳で自分の人生を振り返る
それまでも日本の文化、伝統産業に触れると心地良いことは感覚的にわかっていました。
でも、これほどまでに私自身が日本文化に興味を持っていたとは、気がついていませんでした。
このとき、私は日本の伝統に恋してしまっていたのです。他 伝統文化と無縁の日々 / 日本に唯一残された空間 / 「和える」への第一歩 など
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第二章 大学時代に「和える」を立ち上げるまで
社名は「和える」に決定!
それまでも日本の文化、伝統産業に触れると心地良いことは感覚的にわかっていました。
でも、これほどまでに私自身が日本文化に興味を持っていたとは、気がついていませんでした。
このとき、私は日本の伝統に恋してしまっていたのです。他 できないことなんて、ない! / 職人さんの技術は、使ったらわかる / 伝統産業、喪失へのカウントダウン / 本藍染は産着にぴったり! / 起業を決めているのに、なんで大学院? / 社名は「和える」に決定! など
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第三章 「和える」誕生から、最大の危機まで
「aeru」第一弾の商品ができるまで
実は、本藍染職人の矢野さんとは、「徳島の地域活性化コンテスト」の後もときどき連絡を取り合い、子どものために本藍染の本質を活かしてものづくりができないだろうか、という話をしていました。
矢野さんは、私の話に根気よく付き合ってくださり、「なんでもそめてあげるから、里佳さんの好きな生地を送っておいで」他 東日本大震災の中で産声をあげた「和える」 / 無知の勇気で漕ぎ出したいかだ / 社会のみんなに一緒に子育てしてもらおう / 人気商品「こぼしにくい器」の誕生秘話 / 職人さんへの辛い電話 など
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第四章 常識はずれの「和える」のやり方
初の直営店オープンに向けて
それまで考えてもいなかった目黒駅近く。しかも2014年5月に建つ新築物件で、建物名はSEED(種)。
ちょうど夏頃にオープンしたいと思っていたので、ゼロからスタートする「aeru」のお店としてはこれ以上ない条件です。
早速、「和える」のみんなで建設予定地に行ってみることにしました。
「あれ?なんか、ここすごく良い気がする!」
瞬間的に思ったのです。他 起業前後で変わらないこと / 自分はゴミを作っているんじゃないか / 「伝える」ということ / 初めての新入社員採用 / 初の直営店オープンに向けて / 「和えるっ子」が活躍する日本を夢みて など
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第五章 「和える」流二一世紀の経営スタイル
「感性」で経営する時代が来た
これからは「感性経営」の時代だと思っています。
感性経営とは、自分の直感や感性を信じて経営の舵をとっていくスタイルのことだと、私の中で定義しています。
私が日本の伝統産業で育児用品を作っている理由は、本当のところ、「もしも将来、子どもが生まれたら、私の大好きな職人さんが作ったもので育てたいな。そのためには、今から作らなければ。それに、私が欲しいと感じるということは、きっと他にも欲しい人がいるはず」という単純な動機からです。他 経営と子育ての共通点 / 半歩先の時代を見据えて / 二一世紀を生きる私たちが追い求めるべき豊かさとは / 子どもがいるから能力が上がる / ワークとライフを和える / 子どもたちに何を手渡すか? など