2017.05.18
5月12日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜京焼「蘇嶐窯 」涌波まどかさん(前編)〜
4月よりスタートした、「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』。
和える代表の矢島がDJを務めさせていただき、
京都の若手職人さんの声を毎週お届けしています!
5月12日は、京焼「蘇嶐窯」の涌波まどかさんをお招きしました!
これまでの放送内容は、こちらのレポートをご覧ください^^
●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編・後編)
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編・後編)
青磁を身近にしたい
まどかさんが旦那様の蘇嶐さんと共に製作をされているブランド、「蘇嶐窯」。
まどかさんのご実家は、福岡県の小石原焼の窯元。
小石原焼は、人々が気兼ねなく使うような、暮らしに溶け込んだ器です。
一方、蘇嶐さんは、茶道具や花器などを青磁で作り、
京都・清水の地で伝統技術を守りつづけてきた涌波家の4代目。
陶芸の産地の中でも、京焼とは作風的に真逆だといわれています。
お2人は、「高価なもの、生活になじみのないものとして扱われてしまう青磁を、
多くの人に知っていただき、間口を広げたい」という想いで、
異なる2つの焼き物の技を融合させた「蘇嶐窯」を立ち上げられました。
こちらは、京都の青磁に、小石原焼の伝統的な技法「飛び鉋」が装飾された「青磁飛び鉋」の器。
「飛び鉋」とは、古時計のぜんまいを加工して作った道具を、
ろくろを回しながら当て、鋼が引っかかりることにより施される、連続した模様です。
aeruの『福岡県から 小石原焼の こぼしにくいコップ』にも施されている、こちらの飛び鉋。
トットットッと連続的に生まれる文様は、
大きさや間隔が少しずつ違い、とっても表情豊かですね^^
2人の産地を和える
この京焼の青磁と、小石原焼の特長を融合させた
「青磁飛び鉋」が生まれるまでには、たくさんの葛藤がありました。
試行錯誤を繰り返し、茶道具ではなく、
暮らしの中で身近に使う器に小石原焼の装飾を施したところ、
想像していたよりも、良い反応が周囲から返ってきたそうです!
「伝統を守っていくことも大事だが、守るだけだといつか時が止まってしまう。
だから茶道具だけを作っていく道を選ぶのか、そうでないのかを考えたときに
私たちにしかできないことがあるのではないかと考えた。」という言葉が印象的でした。
現在、「蘇嶐窯」のお客様は9割が海外からだそうで、
海外へも精力的に京都の青磁を広めていらっしゃる涌波さんご家族。
国内だけでなく、海外にもお2人の想いが伝わっているのですね^^
「蘇嶐窯」の作品は、
5/25~6/21まで、日本橋木屋本店 izutukiにて開催される、
『新しい「陶」の世界 蘇嶐窯 作陶展』でご覧いただくことができます。
また、まどかさんが活動されている京都の女性のグループ「華のたくみびと」の展示が、
6/28〜7/4まで京都伊勢丹で、8/23〜8/30には、うめだ阪急で開催されます。
明日5月19日朝6:00〜の番組では、
引き続き、京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさんをゲストにお招きします。
どうぞお楽しみに!
「aeru gojo」ホストシスター中川
「Artisan’s Talk」番組詳細
放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
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