2018.05.03

4月27日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜桶屋「近藤」 近藤太一さん〜

「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』
和える代表の矢島がDJを務めさせていただいており、京都の若手職人さんや、
伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々などのお声を、
毎週お届けしております。

4月27日のゲストは、前週に引き続き、桶屋「近藤」 近藤太一さんをお招きしました^^
前週は、原材料である木と向き合うときの想いや「お直し」について伺いましたが、
今週は近藤さんが桶屋さんになろうと思われた出逢いや、
桶作りの技術を活かして挑戦されている新たな取り組みについて伺いました!
●前週4月20日の放送はこちら

あんなに格好良い桶を初めて見た!

おひつや寿司桶、茶道具などを、
木そのものの素材を活かして作っていらっしゃる近藤さん。
実は、桶屋さんになろうとは思っていらっしゃいませんでした。

もともと京都のお生まれではなかった近藤さんは、
幼い頃から好きだった「ものづくり」を学ぼうと、
京都の大学で立体造形・彫刻の勉強されました。

桶作りとの出逢いは、その大学生の時。
布やプラスチックの樹脂などで彫刻をされていたのですが、
その立体造形に携わっている先輩のご実家が、桶屋さんだったのがきっかけだったそう。
ちょうどお料理屋さんで使う木の桶をたくさんお作りになるとのことで、
アルバイトとして先輩のご実家にお手伝いに行かれたときに出逢った、
桶作りの格好良さに痺れたとおっしゃいます。

壁一面にかけられた数百丁の鉋(かんな)や、
職人さんがお仕事をされる板の間、黒光りしている床、
そして、材料の椹(サワラ)の木を割ったときの爽やかな薫り・・・

伝統が息づいた仕事場はもちろん、
できあがった桶をご覧になって、
「繊細さも美しさも兼ね備えた、あんなに格好良い桶を初めて見た!」と近藤さん。

「ものを作るために整えられた道具で、最高の木を使って、最高のものを作る。」
そこに痺れたとおっしゃる近藤さんの感動の様子が、とても伝わってくる放送でした。
矢島も、「本当にものづくりが好きなんだと感じました」と話しておりましたが、
お話を伺い、近藤さんの熱い想いの込もった桶や作品を、より暮らしの中に取り入れたくなりました^^

◯動画はこちら

実は、身近なものに使われている桶の技術。
ご飯を入れるお櫃(ひつ)や寿司桶をはじめ、お料理やお酒を入れる器など。
また、神社では水を汲むための手桶やお祭りで使うもの。
他にも、和菓子職人さんが使う桶や表具師さんが糊を溶くために使う糊盆(のりぼん)とよばれるものも木桶だといいます。
暮らしの中に、きらりと輝く桶の技術を一層見つけたくなりました!

責任を持ってホンモノの技術を残す〜新たな挑戦〜

2016年に京指物認定工芸士に認定された近藤さん。
経産省に指定されている伝統的工芸品「京指物」に10年以上従事し、
様々な試験に合格された方が認定されます。

そんな、伝統的な京都の桶を学んだ近藤さんだからこそ、生まれた作品もあります。
例えば、桶のスピーカー。
吉野杉を用いて、どこから聞いても広がりのある音が聴けるようにと工夫されています。
和室に置いても似合う、京桶らしさを残しつつ作ったとおっしゃる、丸みを帯びた形。
空間にあるだけで、優しい気持ちになる存在感ですね^^

京都市 京ものユースコンペティション 和える
昔から生活の道具として、親しまれていた桶。
生活様式が変わる中で、形や寸法が変えながら今に継がれてきました。
近藤さんは、スピーカーの他に、お猪口や器、椅子まで、
技術を活かして、様々なものを作られています。
「用途や形は変われども、ホンモノの技術を残していきたい。
京都の桶の技術を学んだものとして、今の暮らしに合うものを責任をもって作っていきたい」という、
近藤さんの力強い言葉がとても印象に残りました。

なお、桶のスピーカーや近藤さんの作品は、
今後東京直営店「aeru meuro」でも展示させていただく予定です!
詳細が決まりましたら、和えるのウェブページや、
SNSにてお知らせいたしますので、どうぞお楽しみに^^
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京都市 京ものユースコンペティション 和える

明日のゲスト

さて、明日5月4日6:00からの放送は、
京・地張り提灯専門「小嶋商店」の小嶋俊さんをお迎えします。
小嶋さんとは、以前、aeru gojoにて、門川大作京都市長と矢島の3人で、
「京都から伝統産業を活性化し、日本全国を元気に」というテーマで鼎談させていただきました。
◯鼎談の様子はこちら

今回はどのようなお話をお聞きできるのか、今から私もわくわくしております^^
みなさまもどうぞお楽しみに!

aeru gojoホストシスター中川

これまでの放送はこちら

◯2018年度のゲスト
●「楽芸工房」西陣織 製糸部門 伝統工芸士の村田紘平さん(前編後編
●桶屋「近藤」 近藤太一さん(前編

◯2017年度のゲスト
これからの経済を担う京都の若手職人さんたちをはじめ、
経済界の方々や商品を生み出すことや届けることに携わっていらっしゃる方々など。
各回の内容の記事を、こちらよりご覧いただけます。

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエストメッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
「radiko.jpプレミアム」にご加入いただくと、全国どこでもお聴きいただけます。
全国民放FM52局のラジオ放送を、エリア制限なく聴取できるau公式ラジオアプリ、LISMO WAVEにも対応しております。

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