2017.06.22

6月16日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん〜

毎週、京都の若手職人さん
の声をお届けしている、
「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』

和える代表の矢島がDJを務めさせていただいております。
6月16日のゲストには28歳、矢島と同年齢の、
漆芸工房「表望堂」の島本恵未(しまもと・めぐみ)さんをお招きしました!

これまでの放送内容は、こちらのレポートをご覧ください^^


●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編後編
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」未来の5代目 涌波優太くん(特別編
●京都信用金庫の専務理事 榊田隆之さん(経済界編)
●漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん(前編

漆の世界に・・・芸術的な蒔絵

寺社仏閣や美術品の修復など、漆に関するお仕事を行う漆芸工房「表望堂」を、
2014年に立ち上げられた、島本さん。
この世界に入られたのは、明治期に作られた「蒔絵」の工芸品に出逢ったからだそう。
当時のお姫様が使っていた文箱などに施された「蒔絵」をご覧になり、
一体、何人の職人さんが命をかけて仕事をしていらっしゃるのだろうと、
とても感動したとおっしゃいます。
◯「蒔絵」については、前編をご覧くださいませ。

漆は、縄文時代から、日本人の暮らしのそばにあったとされ、
土器に塗ったり、船の底に塗ったり、
防水性や耐久性を高める塗料として、使われてきました。

また、「蒔絵」は日本にしかないと言われています。
生活の中で機能的に必要だった漆から、
芸術という世界にまで育んだ方がいらっしゃったからこそ、生まれた技法なのですね。
まさに努力の積み重ねであり、芸術にまで高めた人の気持ちを思うと、
そこが一番の魅力とおっしゃる、島本さんの言葉が印象的でした。

島本さんの挑戦

お殿様やお姫様など、文化を育む先人と共に、革新を続けてきた伝統の技。
島本さんは、どんな柄が好き?どんなお花が好き?ということを聞きながら、
ものを作っていけることが楽しく、
「お誂え(オーダーメイド)」が一番好きなお仕事なのだそうです。

いまでは、新しい建築の内装のお仕事や、
ワイングラスに蒔絵を施したり、小さなアクセサリーを作られたりと、
多岐にわたるお仕事をされていますが、
そのお仕事に共通する想いは「どうしたら、伝統の技を継いでいけるのか」。

島本恵未さん カワセミ

矢島が島本さんにお願いして「お誂え」した、カワセミさんがこちらです。
「螺鈿」などの技法を用いて作られたもので、
時には着物の帯留めとして、時には額縁に入れてお部屋の壁に…と、
身につけても飾っても美しい作品です。

「螺鈿」は、アワビやヤコウガイなどの貝を切って、組み合わせて絵にするという技法。
内側の黒っぽく光る貝や、白っぽく光る貝など、それぞれの色を活かして、絵をつくっていきます。
先日、阪急うめだで開催された「#playkimono」トークショーでは、
帯留めとして身につけ、登壇しておりました^^

私も、こだわりの一品を、記念日や誕生日に探したりすることから、
暮らしに職人さんの技をとりいれていきたいと感じました。

次回ゲスト

明日6月23日朝6:00〜放送の『Artisan’s Talk』では、
「京都 鳴滝 北澤造園」の北澤真さんをお招きし、お話を伺ってまいります。
手にとれるモノではなく、お庭という空間を生み出していく技や、造園にかける想いについて、
どのようなお話をお聴きできるのか、とても楽しみです。
どうぞお楽しみに^^

aeru gojoホストマザー田房

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。

放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県

(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)

※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
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