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和えるオリジナルのSTEAM教材を用いたaeru schoolを開催〜海外留学を前に、日本文化の再発見を〜

aeru school

aeru talk

クライアント
立命館宇治高等学校さん
業種
教育機関
所在地
京都府宇治市

立命館宇治高等学校さんにて、講演とワークショップを組み合わせたaeru schoolを実施いたしました。例年、様々な形で協業してまいりましたが、本年度は講演とワークショップの実施に加え、和えるにて制作した経済産業省『STEAMライブラリー』の教材を使った事前学習もサポートいたしました。



今回のご要望は、主に下記の3点でした。

  1. 留学を控えた生徒のみなさんに、日本文化を再発見してほしい。
  2. 自国について、海外で伝えられるようになってほしい。
  3. 留学先で出逢った方々にプレゼントできる、お土産を作りたい。

具体的な取り組みについてまとめましたので、ぜひご覧ください。
ご興味をお持ちいただいた方は、お気軽にお問合せくださいませ。

以下のような内容で、実施いたしました。

第一回目: 【講演】『日本の伝統を次世代につなぐ〜留学を経て伝統を伝えるジャーナリストへ〜』

第二回目:【事前学習のサポート】STEAMライブラリー教材『日本の伝統を、あなたは次世代につなぎたい? 私達の装いを彩る「染織」』活用

第三回目:【aeru school】伊勢型紙を使ったはがき染め体験と、哲学する力 

 第一回目: 【講演】『日本の伝統を次世代につなぐ〜留学を経て伝統を伝えるジャーナリストへ〜』

和えるの髙橋が、留学を控えている生徒のみなさんに向けて、講演いたしました。
学生時代、イギリスに1年間留学していた髙橋は、自身の留学経験も交えながら下記のようなお話をさせていただきました。

留学と日本の伝統 〜日本から出て気が付いた「知らなかった日本」〜
和えるの取り組みをご紹介
日本の伝統を伝えるジャーナリストであるために、大切にしていること

 

第二回目:【事前学習のサポート】STEAMライブラリー教材『日本の伝統を、あなたは次世代につなぎたい? 私達の装いを彩る「染織」』を活用



▲経済産業省STEAMライブラリー: 学校やご自宅での学習に、どなたでも無料でお使いいただける教材です。今回使用した教材はこちら

和えるにて制作した高校生向けのSTEAM教材を使って、事前学習を予定されていた立命館宇治高等学校さん。授業を行うにあたり、取り扱う教材の選定や時間配分などを中心に、担当の先生とオンラインにてミーティングを行い、授業を組み立てるためのサポートをさせていただきました。

授業は2コマに分けて行われ、立命館宇治高等学校の先生方が講師を務められました。
和えるからは、髙橋がオンラインにて授業の様子をモニタリングしました。


生徒のみなさんが積極的に発言されており、「言語化する」ということを日々大切にされていらっしゃるのだと感じられました。

「日本に住んでいながら、染織について知らないことが多いと気がついた」
「安いものをたくさん買うのではなく、しっかりとしたクオリティのものを長く使い続けるという点において、日本の染織文化は優れていると感じた」
「価格が高くなってしまうのが、伝統を受け継いでいく上での課題だと思う」

など、日本の染織文化について知り、さらにはそれを受け継ぐためにはどうすればよいか?といった思考にまで発展しました。

第三回目:【aeru school】伊勢型紙を使ったはがき染め体験と、哲学する力

 



2回の授業を終え、いよいよaeru school当日がやってきました。

この日は立命館宇治高等学校にお伺いし、和えるの髙橋と中川が講師を担当させていただきました。


▲「直感」を意識していただくための時間

aeru schoolが大切にしていること
aeru school では、日本の伝統文化を体験していただくだけではなく、「伝統に触れ、豊かな感性を育む」ということを大切にしています。

そのため、お道具の説明においても、「どのような材料 / 過程を経て生まれたのか」までしっかりとお話ししています。生徒のみなさんからは「これが自然と関わっていたなんて知らなかった……!」といったお声をいただきますが、このように原点を知ること、見えない過程にまで想いを馳せることで想像力が育まれます。


▲和紙の原材料に触れ、完成品の和紙はがきとの違いを感じている生徒のみなさん


▲和紙作りの工程を聞き、改めて裏と表の手触りの違いを探っています

aeru schoolは、「感じる力・観察する力・言語化する力」を意識してワークに取り組んでいただくことで、「考える力(哲学する力)」を育むプログラムです。

伊勢型紙を使ったはがきの型染め体験を通じて、ご自身の感性を言語化することで、「感じる力・観察する力・言語化する力」のつながりを体感していただきました。

テーマ①『私が伝えたい日本』



◯制作15分
一つ目のテーマは『私が伝えたい日本』です。留学を控える生徒のみなさんには、ホストファミリーへお渡しすることをイメージして、はがきを制作していただきました。

・作品づくりを通して、どんなことを感じたのか。
・なぜ、この色や柄を選んだのか。
このように、ご自身の心の動きを「観察」しながら取り組んでいただきました。



◯発表25分
その後、各グループ内にて、発表を行っていただきました。「感じたことを、言語化する」ための時間です。

ここでは発表者だけではなく、メンバー全員が「言語化をお手伝いする人」として重要な役割を担います。質問を投げかけ、発表者がどんなことを感じたのかを、引き出します。

また、自己肯定感を高めるためには「褒める」ことがとても大切です。
「褒める」ためには、発表者の作品をしっかりと観察し、感じたことを言語化する力が求められます。つまり、メンバー全員にとって「哲学する力」を育む時間となり得ます。

テーマ②『私らしさ』


同様の流れで、テーマを変えて制作・発表していただきました。
2つ目のテーマは『私らしさ』です。留学先では、自己紹介をする機会が多くあります。
自分のアイデンティティーを、性格、好きなもの、名前など多方面から読み解き、作品を制作しました。


たとえば、右上のはがきを制作した生徒さんは、
「自分は日本が大好きだから、桜が散る様子、きれいな月、水面に映る月を描いてみました。」右下のはがきを制作した生徒さんは、
「優しい面、自由なところ、好奇心などいろいろな側面があって、その全部が自分なので、いろいろな色や形を重ねてみました。」
と、それぞれ発表されていました。

また、グループ内では「ここの色はどうやって重ねたの?」「どうして月にも模様をつけたの?」などの質問も飛び交っていました。

はじめはどう言語化したものかと思案する生徒さんも多かったのですが、2回目のサイクルでは次第に慣れてきて、よりスムーズに言葉が出てきていたように感じられました。また、これらを体験していただいたのちに、再度「哲学する力」についてお話すると、うんうんと大きく頷いておられました。

先生方からいただいたお声


“ワークショップ中は、生徒たちの自然な姿が見られ、日本文化の理解と同時に、自分の心を開くことにもつながっていると感じた。”

“日本文化に対する知識や理解はもちろん重要ですが、何かを伝える時のオープンマインドが重要。それらの素養を養うのに、一連のaeru schoolの取り組みは非常に有意義であった。”

このようなお声をいただき、和える一同、とても嬉しく思っております。

aeru schoolにご興味をお持ちの方へ


和えるでは、これからも日本の伝統を次世代につなぐため、さまざまなテーマでaeru schoolを企画・実施して参ります。

ご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にこちらよりご連絡いただけますと幸いです。

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