2018.08.02
7月27日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜陶芸作家の小川文子さん〜
深い藍色の、海でも空でもないようなお色味のピアス。
こちらは、「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』、
7月27日の放送にゲストとしてお越しくださった、
陶芸作家の小川文子(おがわ あやこ)さんの作品です。
『Artisan’s Talk』は、
京都の若手職人さんや、伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々などのお声をお届けしている、ラジオ番組。
2017年4月から始まり、毎週金曜朝6時から、和える代表の矢島がDJを務めさせていただいております。
7月27日のゲスト、小川さんは
2015年から陶芸とアクセサリーのブランド『ayako.ceramics』を展開され、現在29歳。
ブランドにかける想いや、ものづくりへの愛、そして、これからについて
お話してくださいました^^
自然に委ね、焼き上がった表情との出逢いを楽しむ
小さい頃から物作りが好きだった小川さんは、
高校を選ぶ際に、美術を学ぼうと入られた学校で、陶芸に出逢われました。
特に、「小さいものを作りたい」「手を動かしていたい」という気持ちが大きく、
中でも、これまでやったことのない陶芸コースを選ばれたとのこと。
高校の頃は、「陶芸=器」というイメージが強かったそうですが、
その後、大学・大学院に進まれ、オブジェのような作品を通して、自分なりの表現に挑戦。
その頃から、
「高温で焼かないと完成しない作品であるからこそ、
焼くという行為の意味は一体なんだろう?」
「なぜ陶芸の土で作って、焼く工程が必要なのだろう?」と、
常にご自身へ問いかけを続けながら、ものづくりをされているとおっしゃいます。
ブランド『ayako.ceramics』では、
使ってくださる方々に、「焼物の素材や質感を感じでもらいたい」そう。
同じ材料でも、その日の天気や土の成分、焼き方によっても、
質感や色が変わるところは、焼物の魅力の一つ。
小川さんは、それを「陶芸らしさ」とおっしゃいました。
絵を描くように、自分がどこに色を載せ、
どのような形に仕上げるかを決められるのではなく、
窯の中に入れて、温度に任せ、窯を開ける。
そのときに魅せる表情を誰よりも楽しんでいらっしゃるように感じました。
「どんなものを作ろうかと、事前にデザインを描くことはしない」と小川さん。
焼き上がって生まれた表情を見て、初めてデザインを考えるそうで、
「焼物にひっぱっていってもらう感じ」だとおっしゃいます。
矢島も「自然に委ね、自然と共に生きているのですね」と話しておりましたが、
私たちも、aeruの『徳島県から 大谷焼の こぼしにくい器』や
『青森県から 津軽焼の こぼしにくい器』など、
焼物の職人さんから届くモノを拝見する度、
一つとして同じもののない、豊かな表情にいつもわくわくしております。
その焼物との出逢いを、アクセサリーという形で、
小川さんは生み出しているのですね^^
失敗も面白み〜しなやかに生きる〜
「焼物には、無限の表現がある。」という小川さんのお話をお聞きしていると、
「失敗も面白み」であることも、強く感じました。
作品が思ったどおりの仕上がりにならなかった場合も、
少し時間を置くと愛しく見えたり、しっくりきたりと、
見え方が変わることがあるそう。
割れてしまったものも、金を施したり、
異素材を付けたりして手を加えると面白くなるとおっしゃる場面も。
失敗とされるようなことも、新しい表現に出逢えるきっかけとして、
楽しんでいらっしゃる姿は、いまを生きる私たちにとっても、
大切な考え方だと感じました!
自然に委ね、今あるものを受け入れ楽しむ、しなやかな感覚。
焼物を通して、小川さんはそんな「陶芸らしさ」を表現し、
焼物を通した「出逢い」を引き寄せ続けていらっしゃるように思います。
実は、今回ゲストにお越しくださることになったきっかけも、
6月1日と6月8日にゲストとしてお越しくださった、
京焼・清水焼 絵付け師の田辺桂さんの放送の際に、
偶然、矢島が身につけていたイヤリングが『ayako.ceramics』のものであったこと。
田辺さんと小川さんが大学のご友人でいらっしゃり、
矢島のイヤリングに気づいてくださったことから、ゲストとしてお越しくださることになったのです。
まさに、焼物がつないでくださったご縁に、思わずほっこりしました^^
明日のゲスト
『ayako.ceramics』として、
普段遣いでも少しお洒落をしたときも付けていただける、
日常に寄り添えるようなアクセサリーを作っていらっしゃる、小川さん。
今後は、結婚式や本当に特別なときにも付けたくなるようなアクセサリーも作りたいという夢もお教えくださいました。
明日8月3日朝6:00からの放送では、引き続き、
小川さんをゲストにお招きし、より詳しく小川さんの想いを聞いてまいります!
どうぞお楽しみに^^
aeru meguro ホストシスター松下
これまでの放送はこちら
◯2018年度のゲスト
●「楽芸工房」西陣織 製糸部門 伝統工芸士の村田紘平さん(前編・後編)
●桶屋「近藤」 近藤太一さん(前編・後編)
●京・地張り提灯専門「小嶋商店」の小嶋俊さん(前編・後編)
※小嶋さんとは、以前、aeru gojoにて、門川大作京都市長と矢島の3名で、
「京都から伝統産業を活性化し、日本全国を元気に」というテーマで鼎談させていただきました。
◯鼎談の様子はこちら
●京友禅ブランド「SOO(ソマル)」代表 日根野孝司さんら4名(前編・後編)
●京焼・清水焼 絵付け師の田辺桂さん(前編・後編)
●鳴り物仏具「南條工房」の南條和哉さん(前編・後編)
●「齋田石材店」代表の5代目、齋田隆朗さん(前編・後編)
●「弘誠堂」表具師の 田中健太郎さん(前編・後編)
◯2017年度のゲスト
これからの経済を担う京都の若手職人さんたちをはじめ、
経済界の方々や商品を生み出すことや届けることに携わっていらっしゃる方々など。
各回の内容の記事を、こちらよりご覧いただけます。
「Artisan’s Talk」番組詳細
放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエストメッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
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