毎週金曜朝6時から放送している、「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』。和える代表の矢島が、DJを務めさせていただき、
京都の若手職人さんや、伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々から
お話を伺っております。

9月8日の放送は、前回に引き続き、
「山本合金製作所」の、鏡師 山本晃久さんをお招きしました!
神社やお寺に納める御神鏡、銅鏡などを作る「鏡師」、
ガラスではなく、銅や鈴との合金を磨くことで鏡面を作り上げるという、
古くからの製法を代々引き継いでいらっしゃいます。

銅鏡を暮らしの中に~人々が豊かになることを想像する職人魂~

家業を継がれて5代目である、山本さん。
遺跡から出土したり、博物館に展示されていたりするイメージの銅鏡を、
どのように現代に活かしていくと面白いのかについて、伺いました。

山本さんは、今年5月、現代アーティストとのコラボレーションで、
光が当たった際にだけ像を映す「魔鏡(まきょう)」を活かしたアート作品を作られました。
「誰かのやりたいという想いや提案を、形にすることが理想。
人々が豊かになることを想像するときに、やる気が出てくる。」

という山本さんが職人魂について語る言葉が、とても印象的でした。
人の役に立つところに、自分の技術を活かしたいという想いをお聞きし、
私たちの暮らしや働き方について、改めて、
「やる気の原点は何だろう?」と問いかけていただいたように感じました。
山本さんが作られた銅鏡や魔鏡は、京都伝統産業ふれあい館で、みなさまにもご覧いただけるそうです!

古い銅鏡を修復するという挑戦

「職人さんのお仕事を、暮らしの中に取り入れて、
まず使ってみるのが第一歩だと感じる」と矢島。
いつか銅鏡を家に迎え入れたいという矢島の話から、
番組では銅鏡のお手入れやお直しの話に…。

酸化して、だんだんと曇るように変化していく銅鏡。
昔から祀られている鏡の修復はとても難しため、
以前は承っていなかったそうです。
しかし、数年前から「想いが込められた鏡たちをつないでいきたい」という想いで、
山本さんは修復に挑むようになりました。
「新しいものを作り続けるというだけではいけない。
想いのある古い鏡も修復できるということが、
鏡全般に関わる鏡師として必要だと思った」とおっしゃっています。

先人たちが生み出した鏡を現代に蘇らせていくお仕事。
お直しを通して、まさに、想いをつなぐということなのだと感じました。

和えるの「お直し」のご依頼を受ける際も、
みなさまのそれぞれの想いが込められています。
「プレゼントでいただいて、本当に大切にしていたものだから」
「子どもが初めて使った想い出の器だから」
捨てるのではなく、お直しすることで長く使っていきたいとおしゃられるみなさまの想いが、とても嬉しいです。

伝統を残すために~1人ひとりが伝え手に~

なかなか銅鏡が一般的でなくなった時代、
やはり、趣味として製作を続けていけるわけではないとおっしゃる山本さんは、現在42歳。
1人で何かを残すことは本当に難しく、職人が職人として暮らしていける環境を
どのように作っていくのかを常に考えていらしゃいます。
職人さんのお仕事が多岐にわたっている今、長期的には、
技術を磨くことに専念できる時間を持てるようにすることを目指している山本さん。

これは、まさに、和えるが目指していることでもあります。
「私たちはモノを作ることはできませんが、作る以外のところを引き受けることができたら、
職人さんにとって大切な”作る”という時間を、生み出すお手伝いができるのではないか」と矢島も話しておりましたが、
私たち和えるのスタッフは、「伝える職人」として、職人さんが本業に力や時間を使っていただけるようにすることで、
暮し手にとっても、職人さんにとっても、いい循環を生み出せるよう、今後も頑張っていきたいです。

「作り手がいて、使い手がいて、伝え手がいる関係がないと、想いがあっても残らない」

そんな、山本さんの言葉を胸に。
ラジオをお聞きのみなさま、お1人おひとりが、
伝統を次世代につないでいく仲間になっていっていただけましたら嬉しいです。

明日のゲスト

明日9月15日(金)朝6:00〜放送の『Artisan’s Talk』では、
竹工房「喜節(きせつ)」の竹工芸職人、細川秀章さんをお招きします!
細川さんが職人さんになるまでの経緯や、竹工芸についてお話を伺います。
どうぞお楽しみに!

aeru gojoホストシスター 中川

これまでの放送内容


●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編後編
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」未来の5代目 涌波優太くん(特別編
●京都信用金庫の専務理事 榊田隆之さん(経済界編)
●漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん(前編後編
●「京都 鳴滝 北澤造園」北澤真さん(前編後編
●京扇子「大西常商店」大西里枝さん(前編後編
●京焼「丈夫窯」加藤丈尋さんと新人職人の富澤さん・尾形さん(”お師匠さん”と”お弟子さん” 前編後編
●「株式会社 ウエダ本社」の代表取締役社長 岡村充泰さん(経済界編)
●「嵯峩螺鈿 野村」のむらまりさん、野村拓也さん(前編後編
●特別編「ブータンの伝統継承から学ぶ」
●「山本合金製作所」鏡師 山本晃久さん(前編

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
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