京都の若手職人さんや
伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々などをゲストとしてお招きし、
みなさまのお声をお届けしている「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』
毎週金曜朝6時から、和える代表の矢島がDJを務めさせていただき、放送しております。

10月19日のゲストは、先週に引き続き
横山竹材店 取締役専務の横山裕樹さんをお招きしました!

横山さんは、来年創業100周年をお迎えになる横山竹材店で、竹の栽培、伐採、加工までを行い、
「京銘竹(きょうめいちく)」を育んでいらっしゃいます。
先週の放送では、竹の生態についてや、
”燃えない京銘竹”を作り、出口を広げていらっしゃるお話を伺いましたが、
今週は、原材料でありながらも、京都市の指定工芸品である「京銘竹」について、
出口だけでなく、入口から育て次世代につないでいく取り組みについてお教えいただきました^^

自然界と人間の技を和える

宝石のように艶がある「京銘竹」には、4つの種類があります。
横山さんがスタジオにお持ちくださった竹の次のお写真は右から、
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1、白竹(しらたけ)
2、ごま竹・錆竹(さびだけ)
3、図面竹(ずめんちく)

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そして、こちらの横山さんが手に持っていらっしゃるのが、
4、亀甲竹(きっこうちく)です。

それぞれ、人間が丁寧に手を入れながら、
時期を見極め育てることで生まれた技の結集です。

例えば、2の「ごま竹」は、5年以上育てた古い竹の上部分をあえて伐って、
枝を落として葉がついていない状態にすることで、水の行場がなくなり、枯れた竹を用いて作っていらっしゃいます。
枯れるまで3年ほど待ち、その後、加工を行い、水分を乾かすためにさらに2年ほど寝かして完成するのだとか。

また、3の「図面竹」は筍の状態で膝上まで伸びてきたときに四角い箱に入れて育てることで、
角が丸い四角い竹に。
まだら模様はその後、1年めの夏に硫酸と砥の粉(とのこ)と呼ばれる土の粉末を混ぜたもので
竹を撫で、竹の肌を少し火傷させるようにしてつけられたものです。
こちらは、意匠性を高めるために、50年以上前からある技術といわれており、
自然界で細い竹に限り、菌がつくことで生まれる模様をなんとかして太い竹でも作り出したいと想い、
先人が考えたとのこと。
矢島も「自然界がいつも先生なのですね」と話しておりましたが、
自然と向き合い、より良いものを作ろうと生み出された先人の智慧が、
こんなところにも隠されていることにとても驚き、
今度日本庭園の竹垣や竹で作られた工芸品を拝見するときには、
そこにかけられた職人さんの技にも想いを馳せてみたいと思いました。

ちなみに、4の「亀甲竹」は水戸黄門さんが杖として持っているような竹。
節があり、京都のある一定の場所に生えていた変種が最初で、
それを移植しながら広まってきたものだそう。
ぼこぼことした節が続き、竹ごとでその節の数や表情も様々なため、
育てるのはなかなか難しいとおっしゃる横山さん。
一つひとつの自然が生み出した表情とも向き合いながら、
人間が手を加えることで可能性を広げていくという、
絶妙なバランスを取りながら発展してきた「京銘竹」の世界の奥深さに触れることができました^^

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原材料を生み出す川上の仕事を〜次期4代目として、次世代につないでいくために〜

現在39歳でいらっしゃる横山さんは、次期4代目。
3歳の頃から、お祖父さまの熱心な想いの元、
「継ぐのだろうな」と思い続けてこられたとのこと。
20代前半は東京でサラリーマンをされていたそうですが、
お祖父さまからいただいた「そろそろ年で教えられないから帰ってこい」というお電話で、
本格的に修行を始められました。
来月96歳になられるというお祖父さまからは、当時幾度となく「竹を大事にしなさい」と言われていたのだそう。
竹を伐り出すとき、置くとき、洗うとき・・・
すべてにおいて傷をつけないように神経を行き届かせることが、
最後の仕上がりに響いていくことを教わったとおっしゃいます。

そんな横山さんが今、力を本当に入れていきたいと思っていらっしゃるのが、
人を育てていくこと。
竹を山で育て山で伐採するという第一加工に携わる、横山さんのお仕事は、
「竹に関わる伝統産業の中でも肉体労働でしんどいところ。
仕事としても見えづらく、したがる人がなかなか少ない。」と横山さんもおっしゃいます。
その中で、若手である正社員やアルバイトを雇用することに積極的に取り組み、
人を増やし、人のキャパシティを増やしていくことが必要だとお声を上げてくださいました。

例えば、骨の部分に竹を使う、団扇や扇子の作り手も、
竹を採る職人さんの減少や高齢化により、
竹が手に入らなくなって困っていらっしゃる現状を目の当たりにし
「材料を作っている僕らが頑張らないと、
竹を使ってモノを作る技術を学んでくださる人がいても
出口があっても答えられないようになる」という横山さんのお言葉が印象的でした。

この原材料を手に入れるという部分では、他の産業でも同様のことが起きています。
日本全国の伝統産業の原材料のほとんどが、諸外国のみなさまに支えられている現状なのです。
例えば、漆器に欠かせない漆は9割以上が国外に頼っており、
和紙の原材料になる楮(コウゾ)の来も東南アジアから輸入しているといわれています。
私たちも3年ほど前から、緩やかに”aeru satoyama”事業を準備し、
全国の職人さんのものづくりを支えられるように、山を購入し、
原材料を育てていこうと考えています。

今回、原材料の部分を支え担ってくださっているという横山さんのお話を伺い、
矢島も「原点に目を向けていただく働きかけについて、何かご一緒できたら嬉しい」と話しておりましたが、
常に自然界と向き合い、挑戦を続けていらっしゃる横山さんはとても頼もしいです^^

明日のゲスト

さて、明日10月26日朝6:00からの放送では、
陶芸作家 岡山高大さんをゲストにお招きします!
「岡山製陶所」でのお仕事のほかに、作家さんとしてご自身の作品も発表されている岡山さん。
一体どのような作品を作られていらっしゃるのでしょうか。
どうぞお楽しみに^^

aeru meguroホストシスター松下

これまでの放送はこちら

◯2018年度のゲスト
●「楽芸工房」西陣織 製糸部門 伝統工芸士の村田紘平さん(前編後編
●桶屋「近藤」 近藤太一さん(前編後編
●京・地張り提灯専門「小嶋商店」の小嶋俊さん(前編後編
※小嶋さんとは、以前、aeru gojoにて、門川大作京都市長と矢島の3名で、「京都から伝統産業を活性化し、日本全国を元気に」というテーマで鼎談させていただきました。
◯鼎談の様子はこちら
●京友禅ブランド「SOO(ソマル)」代表 日根野孝司さんら4名(前編後編
●京焼・清水焼 絵付け師の田辺桂さん(前編後編
●鳴り物仏具「南條工房」の南條和哉さん(前編後編
●「齋田石材店」代表の5代目、齋田隆朗さん(前編後編
●「弘誠堂」表具師の 田中健太郎さん(前編後編
●陶芸作家の小川文子さん(前編後編
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<5週連続 夏休み特別編!京都府与謝野町の工房から>

●「羽賀織物」三代目の羽賀信彦さん(前編後編
●「高美機業場」三代目の高岡徹さん(前編後編
●与謝野町長の山添藤真さん(特別編
※山添さんとは、以前、経済産業省のMETI Journal「政策特集8月 地域の未来」の特集にて、対談をさせていただきました。
◯METI Journalの記事はこちら
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●金彩扇子作家の米原康人さん(前編後編
●古橋染工の古橋敏史さん(前編後編
●横山竹材店 横山裕樹さん(前編

◯2017年度のゲスト
これからの経済を担う京都の若手職人さんたちをはじめ、
経済界の方々や商品を生み出すことや届けることに携わっていらっしゃる方々など。
各回の内容の記事を、こちらよりご覧いただけます。

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエストメッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
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