2017.11.09
11月3日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜「株式会社 高岡」の代表取締役 高岡幸一郎さんと雜賀香江さん〜
毎週、京都の若手の職人さんなどをお招きし、
想いや生き方・働き方についてお届けしている
「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』。
和える代表の矢島が、DJを務めさせていただいています。
11月3日の放送では、
京座布団や寝具をお作りになっている「株式会社 高岡」の
代表取締役 高岡幸一郎さんと雜賀香江さんをお招きしました!
普段、職人さんと共にお仕事をされているお2人。
高岡さんでは自社で職人さんを雇い育んでいらっしゃり、
職人さんがものづくりに集中できるような環境を生み出していく経営者と
それを支える社員さんという視点でお話を伺いました!
お布団からお座布団へ
高岡さんのお祖父さまが、大正8年に創業された「株式会社 高岡」。
お布団を主に作る会社として生まれ、現在は、
お家でくつろぐためのお座布団などを職人さんと共に作り、
「洛中高岡屋」というブランドを展開されています。
職人さんが、一つひとつ木綿わたを手で詰めて仕上げていたお布団。
その技術を活かして、お座布団を作っていらっしゃるのです。
住環境が畳のお部屋からフローリング・椅子を使うお部屋に変わってきたことなどを受け、
よりくつろげるアイテムを作りたいという想いで生み出されたのが、
こちらのお写真の高さのある立体的なお座布団です。
菱形、円形、三角形など様々な形を職人さんと試行錯誤し、
今のお手玉のような形になったそう。
平らなお座布団やお布団を作る技術と異なり、
高さのあるものに綿を詰めていくのには高い技術が求められ、
1年をかけて、ようやく、しっかりと座れるお座布団ができたのだとおっしゃいます。
「職人には、ものを作ることに前向きに向かっていってほしい。
使ってくださる人に喜んでいただくために、ものづくりをしている」と高岡さん。
職人さんのそばで、職人さんの意見に耳を傾け、
共に働いていらっしゃる高岡さんの温かい想いが印象的でした^^
実は、aeruの『京都府から 手詰め木綿わたの 首くり布団セット』も、
この高岡さんの職人さんが手で一つひとつ木綿わたを詰めてくださっています。
『首くり布団セット』を生み出す際も、私たちと一緒に試行錯誤を繰り返しながら
作ってくださいました。
実際に使う方のお顔を思い浮かべながら、ものづくりをされている温かい想いが、
そっと赤ちゃんや子どもたちを包み込んでいるように感じます。
近くにいるからこそ、感じる職人技
雜賀さんは、元々は職人さん。アルバイトとして高岡さんに入られたそうです。
もともとお座布団を作る部分に関わっていらっしゃいましたが、
現在は、生地の選定や商品開発、お取引先とのやりとりなどを担当されています。
新しい商品づくりの際は、予期せぬことの連続だそう。
「円を作ろうとして生地を円に切っても、
綿を詰めていくと、円の形にならない」とおっしゃるように、
デザインをもとに形を作ろうとしても、思い通りの形にならないことも多々。
そんなとき、職人さんとお話をすると、
「縫う時の切り方や綿の詰め方を変えてはどうか」などという提案をいただき、
一緒に試行錯誤を繰り返していかれるとのこと。
「職人さんの熟練の技がなければ、できないと思う」と雜賀さん。
職人さんだったからこそ、そして、近くでお仕事されているからこそ、
感じる職人さんへの尊敬の想いを強く感じました。
「ものづくりには、いろんな角度からの視点が必要。
デザイナー、プロデューサー、職人だけでもできない
それぞれのプロフェッショナルが集まって、はじめて商品がうまれる」
と矢島も感想を話しておりましたが、
高岡さんや雜賀さんのような職人さんを支える方と、職人さんが自然と力を出し合って、
お互いに尊敬しあいながら、ものづくりをされているのだと思います^^
高い技術と、熱い想い。
私たちも、ものづくりに携わるすべての方の、技や想いを
みなさまにお伝えできるように、頑張ってまいりたいと、改めて思いました。
明日のゲスト
さて、明日11月10日朝6:00〜放送の『Artisan’s Talk』では、引き続き、
「株式会社 高岡」の代表取締役 高岡幸一郎さんと雜賀香江さんをお招きします。
どうぞお楽しみに!
aeru gojoホストシスター 中川
これまでの放送内容
●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編・後編)
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編・後編)
●京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさん(前編・後編)
●京焼「蘇嶐窯」未来の5代目 涌波優太くん(特別編)
●京都信用金庫の専務理事 榊田隆之さん(経済界編)
●漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん(前編・後編)
●「京都 鳴滝 北澤造園」北澤真さん(前編・後編)
●京扇子「大西常商店」大西里枝さん(前編・後編)
●京焼「丈夫窯」加藤丈尋さんと新人職人の富澤さん・尾形さん(”お師匠さん”と”お弟子さん” 前編・後編)
●「株式会社 ウエダ本社」の代表取締役社長 岡村充泰さん(経済界編)
●「嵯峩螺鈿 野村」のむらまりさん、野村拓也さん(前編・後編)
●特別編「ブータンの伝統継承から学ぶ」
●「山本合金製作所」鏡師 山本晃久さん(前編・後編)
●竹工房「喜節」竹工芸職人の細川秀章さん(前編・後編)
●京友禅「丸染工株式会社」型友禅職人の横田武裕さん(前編・後編)
●京焼の絵付師 林民和さん(前編・後編)
●九谷焼の福島武山さんと三井広報委員会の吉田昌司さん(特別編)
「Artisan’s Talk」番組詳細
放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
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