各神社から煙が立ち昇る「お火焚き」と呼ばれる神事が行われていた、

紅葉深まる11月の京都。

奉納された護摩木を火床に入れて焚き上げ、秋の収穫に感謝したり、

厄除けなどを願ったりします。そんな11月も暮れ、まもなく師走ですね^^

「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』では、

和える代表の矢島がDJを務めさせていただき、京都の若手職人さんや、

伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々などの声をお届けしております。

11月24日の放送では、前週に続き、

西陣織「りんどう屋」代表の佐々木英人(ささき ひでと)さんと、

お弟子さんの冨山華菜(とみやま かな)さんをお招きしました!
Artisan's talk FM京都 ラジオ αステーション りんどう屋

最先端の西陣織~職人同士での取り組み~

西陣織の特徴は厚みのある立体的な構造。

明治期に、京都の職人がフランス・リヨンから機械と技術を持ち帰り、

自分たちの産業に活かして発展しました。

単に技術を持ち帰るだけでなく、

自分たちが使いやすいように改良を重ねることで発展し、

そこから様々な産地に、その智慧と技術が広がっていったそうです。

現在では「伝統工芸」と呼ばれる西陣織は、当時は最先端の技術だったのですね。

「京都は新しいもの好きだと思う」と、冨山さん。

長い歴史と伝統があるからこそ、

新しいものを取り入れ、そこから新たな伝統が生まれるという、

基盤が培われているように感じます。

 

まさに、伝統と革新の街。

そんな京都で、りんどう屋さんも新しい取り組みを始められています。

それは、職人さん同士がつながり、自らの表現をするブランドを立ち上げること。

分業化を進めることで品質を高めるという、ものづくりが主流の西陣織では、

これまでそれぞれの職人さんが表に出ることが少なかったそうです。

○これまでの仕組みについては、前週のまとめをご覧くださいませ^^

染められた糸とデザインを渡され、

それをもとに織るという出機(でばた)という仕組みの中では、

職人さん自身の表現をするのが難しい・・・

そこで、職人さんが作りたいものと、

お客様が求めるものをつなぐ「hibaco」というブランドを

若手の織りの職人さんたちと一緒に立ち上げられました。

hibacoでは、職人さん同士の横のつながりが生まれ、

技術を教えあうこともできるとおっしゃいます。

西陣織の世界では若手と呼ばれる佐々木さんは46歳、冨山さんは30歳。

若手の職人さんたちの新たな取り組みが、産業の未来をつくっていくのだと感じました^^

働くと生きるの近さ~次世代が続けたいと思える仕組みづくり~

冨山さんは、お子さまが生まれた後に、佐々木さんの元へ弟子入りをされ、

おんぶをしながら織りの修行をなさったとのこと。

その頃から現在も、佐々木さんも積極的に子守をしてくださったそうです。

もともと出機という仕組みで働いていた職人さんたちは、

お家でお仕事をされていたので、職場とお家が一緒。

子育てしながら織り仕事をすることが、当たり前でした。

佐々木さんの「西陣に育ててもらった」というお言葉は

ここからも生まれるのかもしれません。

しかし、現在では働くことと子育てを両立させるのが難しく、

お子さまが生まれて、仕事を辞めてしまう職人さんも多いようです。

そんな中、佐々木さんは「働くと、子どを育てることが近い方が良い。

そんな環境を整えられれば」という想いで、

みんなで子どもを育める環境づくりに取り組まれています。

少し先に目を向け、次世代のことを考え、

子どもが「西陣織の職人さんになりたい」と思ってくれるようになればという想いのもと、

しっかりと基盤を準備されているりんどう屋さん。

現代に合う両立の仕組みを模索され、実際に行動されているお2人の姿が印象的でした。

和えるでも、みなさまのお子さまや、私たち社員の子どもも

みんなで育むことができる「aeru oyakoen」の立ち上げを予定しており、

働くことと子育てを両立できる仕組み作りに取り組んでいます。

○和えるが構想している事業についてはこちら

西陣織の世界で当たり前のように行われていた、「働く」と「子育て」の両立の方法。

伝統産業の中で、かつて当たり前に持っていたその仕組みを、

現代に合うように少しずつ変えながらもう一度作り直す。

そういったことが、次世代に伝統をつなぐためにとても大切だと、

改めて感じることができました^^

子どもたちが、働く大人たちの背中を見て、

「こんな風になりたい」「楽しい世界なんだ」と、

自然と思えるような産業にしたいという、りんどう屋さんの強い想い。

私たち、和えるも暮らしの中で、

日本の伝統に自然と出逢っていただけるような入り口を生み出し、

次世代に魅力的な背中をご覧いただけるように頑張ってまいりたいと思います。

明日のゲスト

さて、明日12月1日朝6:00〜放送の『Artisan’s Talk』では、

京印章職人の「河政印房」の河合良彦さんと河合祥子さんをゲストにお招きします。

どうぞお楽しみに!

aeru gojoホストシスター 中川

これまでの放送内容

●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編後編
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」未来の5代目 涌波優太くん(特別編
●京都信用金庫の専務理事 榊田隆之さん(経済界編)
●漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん(前編後編
●「京都 鳴滝 北澤造園」北澤真さん(前編後編
●京扇子「大西常商店」大西里枝さん(前編後編
●京焼「丈夫窯」加藤丈尋さんと新人職人の富澤さん・尾形さん(”お師匠さん”と”お弟子さん” 前編後編
●「株式会社 ウエダ本社」の代表取締役社長 岡村充泰さん(経済界編)
●「嵯峩螺鈿 野村」のむらまりさん、野村拓也さん(前編後編
●特別編「ブータンの伝統継承から学ぶ」
●「山本合金製作所」鏡師 山本晃久さん(前編後編
●竹工房「喜節」竹工芸職人の細川秀章さん(前編後編
●京友禅「丸染工株式会社」型友禅職人の横田武裕さん(前編後編
●京焼の絵付師 林民和さん(前編後編
●九谷焼の福島武山さんと三井広報委員会の吉田昌司さん(特別編
●京座布団「株式会社 高岡」の代表取締役 高岡幸一郎さんと雜賀香江さん(前編後編

●西陣織「りんどう屋」代表の佐々木英人さんとお弟子さんの冨山華菜さん(前編

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
「radiko.jpプレミアム」にご加入いただくと、全国どこでもお聴きいただけます。
全国民放FM52局のラジオ放送を、エリア制限なく聴取できるau公式ラジオアプリ、LISMO WAVEにも対応しております。