2017.12.14

12月8日放送、FM京都ラジオ「Artisan’s Talk」〜京印章職人の「河政印房」河合良彦さん・河合祥子さん〜

和える代表の矢島がDJを務めさせていただいている
「α-STATION」FM京都のラジオ番組『Artisan’s Talk』

京都の若手職人さんや、
伝統を次世代につなぐ取り組みをされている方々などの声を
毎週お届けしております。

12月8日の放送では、前週に引き続き、
「河政印房」の河合良彦さんと河合祥子さんをお招きしました!

およそ70年続く判子屋さんの3代目でいらっしゃる良彦さんと、
奥さまの祥子さんは、ご夫婦で京印章職人をされています。

これからの時代の判子

平安京として、都が京都に移った時代から、長い歴史を持つ「京印章」。
天皇陛下や貴族、僧侶などが正式文書に使うものとして栄え、
京都では特に、お寺や神社からの依頼もあり、判子を作る技術が培われてきました。

良彦さんによると、判子文化にも100年単位ぐらいで、流行りすたりがあるそう。
今後は、IT化やサインレス化も進む中、
”一人一個、判子を持っている時代”から変化していくことも予想されますが、
「賞状や絵手紙などに、赤い判子が押してあると、なんだか良い」とおっしゃる良彦さんに、
共感される方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

矢島も「日本人のDNAに刻まれているのかもしれない」と話しておりましたが、
判子を押す時は自然と背筋が伸びるように、
1000年の都、京都で大切に受け継がれてきた判子文化は、
現代を生きる私たちにも、確かに息づいているように感じます。

機械で作った判子も現れる中、手彫りの技術を継承しているお二人が、
いまチャレンジされていることも教えていただきました。
それは、漢字と絵が一緒になった判子。
判子を持つ人を現す、動きの中の一瞬を切り取ったような
躍動感がある判子を目指して、新しい判子のあり方を考え続けていらっしゃいます。

長い時間をかけて育まれた歴史を大切にしながら、
想いを込めて生み出される手彫りの判子が、
京印章の世界に新しい風を吹かせているように感じました。

「京印章」へかける想い

今回のお話を通して、みなさまの中には、
判子に対するイメージが変わったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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判子とは、

・長い歴史の中で、日本人にとって欠かせないもの
・自分が自分であることを証明するもの
・人と人との契約を司るもの
・素材や大きさも様々で、選び取っていくもの
・自分をより、自分らしく表現するもの

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など、身近にある判子にも、奥深い世界が広がっていることが伝わってきました。
「自分の代わりとなり、人との信頼関係を結ぶものとして、
大切に扱ってほしい」と良彦さん。
そして、一生を共にするものとして、祥子さんは
「自分で好きなもの、気に入るものを見つけて使ってほしい」とおっしゃいます。

ものづくりの背景や歴史、そこにかける職人さんの想いを伺うことで、
より世界が広がり、自分の暮しが少し豊かになるのではないかと、改めて感じました。

お二人が作られた判子は、二条城と京都御所の間に位置する、
「河政印房」にてご覧いただけます。
ぜひお二人に会いに、足を運んでいただけますと嬉しいです。

明日のゲスト

明日12月15日朝6:00〜放送の『Artisan’s Talk』では、
「中村ローソク」の田川尚史(たがわなおふみ)さんをお招きします。

明日の放送もどうぞお楽しみに!

aeru gojoホストマザー(店長)田房

これまでの放送内容

●つづれ織り職人 森紗恵子さん(前編後編
●京すだれ本舗「久保田美簾堂」久保田真司さん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」涌波まどかさん(前編後編
●京焼「蘇嶐窯」未来の5代目 涌波優太くん(特別編
●京都信用金庫の専務理事 榊田隆之さん(経済界編)
●漆芸工房「表望堂」島本 恵未さん(前編後編
●「京都 鳴滝 北澤造園」北澤真さん(前編後編
●京扇子「大西常商店」大西里枝さん(前編後編
●京焼「丈夫窯」加藤丈尋さんと新人職人の富澤さん・尾形さん(”お師匠さん”と”お弟子さん” 前編後編
●「株式会社 ウエダ本社」の代表取締役社長 岡村充泰さん(経済界編)
●「嵯峩螺鈿 野村」のむらまりさん、野村拓也さん(前編後編
●特別編「ブータンの伝統継承から学ぶ」
●「山本合金製作所」鏡師 山本晃久さん(前編後編
●竹工房「喜節」竹工芸職人の細川秀章さん(前編後編
●京友禅「丸染工株式会社」型友禅職人の横田武裕さん(前編後編
●京焼の絵付師 林民和さん(前編後編
●九谷焼の福島武山さんと三井広報委員会の吉田昌司さん(特別編
●京座布団「株式会社 高岡」の代表取締役 高岡幸一郎さんと雜賀香江さん(前編後編

●西陣織「りんどう屋」代表の佐々木英人さんとお弟子さんの冨山華菜さん(前編後編

●「河政印房」京印章職人の河合良彦さん・河合祥子さん(前編

「Artisan’s Talk」番組詳細

放送局:「α-STATION」 FM京都
放送日時:毎週金曜日 朝6:00-6:25
リクエスト&メッセージはこちらから。
放送エリア:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県の5府県
(FMラジオチューナーを通じてお聴きいただけます)
※なお、パソコンやスマートフォンでラジオが聴ける「radiko.jp」では、
放送から1週間に限り、聴き直すこともできます。
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